信用取引の限度額
では、実際にいくらまで証券会社は貸してくれるのでしょうか? 限度額の算出は以下のように求めます。
(例)
現在、証券会社の口座にある資産;
A株 1,000株 時価 500円
現金 200,000円
証券会社で定めた代用掛目率=80%、委託保証金率=40%だった場合、
1,000株×500円×80%+200,000円=600,000円 ←委託保証金となる。
これを委託保証金率で割ることで信用取引可能な額が求まります。
600,000円÷40%=1,500,000円 ←取引可能額。
ここで口座にあるA株は担保として利用できるものとします。これを代用有価証券といいます。
この例では口座にある資金のほぼ2倍の売買ができることになりました。
また、委託保証金に株券を含めているため、信用取引中にその株の時価が変動すると
委託保証金が上下することになります。また、その株が分割した場合には、子株が出てくるまで
所有株の値打ちは分割により値下がりします(1:2分割ならば、半減です)。
従って、これも委託保証金を減少させるので、代用有価証券を考慮せず、現金資産だけで委託保証金が
成り立つようにするとよいでしょう。
委託保証金は信用取引で売買したときに口座に残しておかねばならない金額、いわば担保です。
万一、信用取引で購入した株が評価損となった時や、空売りした株の株価が上昇した時に、委託保証率を割り込むことがあれば、
保証金を追加補充しなければなりません。
具体的には「恐怖の追証」で説明します。
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