恐怖の追証(1/2)
信用取引は借りる金額あるいは株券の時価に対して一定の担保を口座に入れておく必要があります。
この担保を委託保証金といいます。
復習ですが、現在証券会社の口座に代用有価証券となる株式 500株、時価1,000円と、現金100,000円が
あったとします。この口座資産の委託保証金を算出します。このとき代用掛目を80%とします。
口座にある委託保証金=500株×1,000円×80%+100,000円=500,000円
例えば、信用買いで1,500円の株を1,000株購入しよとします。必要な委託保証金は委託保証金率が30%の場合、
買建てに必要な委託保証金=1,500円×1,000株×30%=450,000円
となります。ここでは計算を簡単にするため信用取引の費用は除いて計算しています。
口座の委託保証金は50万円なので無事に信用買いすることができました。
買い付けた株が1,300円に下落し評価損が出てしまいました。清算時に損失は自分で支払わなければならないので、
この分の担保を証券会社は要求してきます。従って、必要な委託保証金合計は、
必要な委託保証金=450,000円+(1,500円−1,300円)×1,000株=650,000円
が必要になります。口座にある委託保証金は50万円ですので足りません。この足りない分(15万円)を口座に補充することを
"追証"といいます。
もし、この株が1,000円に下落していたら必要な委託保証金は95万円になります。従って、追証は45万円にも
なってしまいます。
信用取引は手持ち資産の3倍までの資金を使うことができる代わりに
3倍の損失が発生するリスクがあり、それはこの追証という形でやってきます。
前へ | 次へ