株式投資の格言
株式投資家により数々の格言が残されています。これは先人達の経験の結晶であるので、そこから
学ぶことは同じ過ちを繰り返さないようにするために重要なことです。
『ニュースが出たら終わり』
株式市場では常に情報を先に掴んだものが多くの利益を得られます。例えば、ある投資家は次回の業績発表が
良いことを予想して買いに入ったり、ある投資家は内部情報をどこからか仕入れてきて買いに入ったり
します(これはインサイダー取引なので処罰されます)。そのため、発表前に株価が特異な上昇をし、
発表があった途端に株価は下落することがあります。これは発表までにその情報が株価に折り込まれてしまい、
発表があった時にはこれ以上、上昇できなく、材料がなくなったために失速してしまいます。従って、
ニュースが出たらお終いなのです。
『チャンスはまた来る』
株価を眺めていると、あの時買っておけば、今頃2倍だ、3倍だと思ってしまいます。この感覚が実際の売買の際に
脅迫観念のように、あたかも今買わなかったら一生後悔するような株だと思えてしまう原因になります。そして、
それは新たな損失を招くことになります。株式投資をしていると、毎年いろいろな企業が上場してきて、毎年いろいろな
株が大幅な上昇を見せてくれます。なにも慌てて売買する必要はありません。売買に失敗したら、新たなチャンスの
ために失敗から学ぶことが重要です。チャンスはまた来るのですから。
『利食いは早く、損切りは遅く』
株式投資において、少しでも利益が出るとすぐに売ってしまい、後の大儲けを逃してしまい、逆に損失が
発生すると、すぐに元に戻ると思い込んでしまい、損失を拡大してしまうことをいいます。本当のあるべき姿は、
「利食いは遅く、損切りは早く」です。
『上がったものは下がるが、下がったものは上がるとは限らない』
株価は上昇した場合は、必ず利確の動きが増えてきて、いずれ下げます。従って、上昇しているからと言って
安心しているのではなく、下落へ転換する機会を見逃してはなりません。また、下落した株はすぐに上昇
するかは分からないので、いつまでも無用な、いずれ上昇するだろうという妄想を抱いて損失を拡大させないで、
さっさと損切りする必要があります。
『ここに重要な教訓がある。どんな仕事でも精度を高めようとすれば、対象そのものを注意深く観察し、
分析しなければならないということだ。虎について知りたければ、天候ではなく、草木ではなく、山にいる
ほかの動物ではなく、虎をみることだ。』
この教訓は、ウィリアム・オニールの著書
『オニールの相場師養成講座』に掲載されたもので、当然ならが、株式においては二次的な各指標ばかり見ていないで
市場の動き・反応をよく見なさいという教訓です。昆虫博士が昆虫を観察しないでどうするというものです。
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