寄り付き株価
寄り付きとは、9:00に市場で取引が開始されたときのことをいいます。このとき最初に成立した売買価格を
初値といいます。取引は9:00から開始ですが、投資家からの買い注文、売り注文はその前から証券会社に
出されています。それらは証券会社が提供している板情報を見れば分かります。
市場が始まる前に出されているこれらの注文を示した板情報はあまり当てになりません。
寄り付き株価がどの辺の価格になるかは、前日の取引終了から当日の取引開始までの間に発生したイベント(
政治、経済、その企業関連のニュースや発表など)によります。そして最も日本市場に影響を与えやすいのは
NY市場の状態だと思います。前日のNYダウが上げたとき、ある銘柄がどのような寄り付きだったかを以下に示します。
このように寄り付きは高い価格で売買されています。前日のNY市場の上昇から、かなりの期待感から買い注文を入れていると
思われます。そして、その後の株価は現実が見えてきたのか売りが多くなって下げています。
では、前日にNY市場が下げたときのチャートはどうでしょうか。
上図では寄り付きは低く始まっています。これも行き過ぎの売りから始まりますが、悲観するほどでもないと分かってきたのか
上昇しています。つまり、NYダウが上がった時、期待しすぎた場合、国内株は寄り付きで普通より高値をつけることがある。
NYダウが下げた時は、悲観が過ぎると普通より安値をつけることがあるということになります。
また図から、その日の最初の1時間は売買が活発になされ、1時間すると株価はある程度落ち着くことが分かります。
しかし、そうでない場合もあります。以下のチャートのように
これらは今までの説明には当てはまらないケースです。こういうケースも多々あるのですが、次のような
確認ができていれば、寄り付きの動きがある程度は予想できるのではないかと思います。
- 今までの動きがNYダウの動きにリンクしているか確認する。
- チャートでトレンドがどちら向きか確認することで、行き過ぎた思いがどちらに発生しやすいか判断する。
- チャートで抵抗線に来ているのか、支持線に来ているのか確認する。
- 前日のローソク足の形で売買の勢いがどちらに向いているか確認する。
- 発表された材料はないか確認する。
これで上手く寄り付きの行き過ぎを狙えれば、デイトレードなら利益を得られると思います。また、実際に売買した後に
誤った選択をしたと気づいたときは、すぐに手仕舞うようにして、さっさと引き上げます。
ここでもう1つ言える事は、上記の動きを利用して利益をあげることの他に、このような動きがあるので下手な価格で
売買することを避けられるということです。私の経験で寄り付き時点の板を見て、売買したことがあります。
しかも、その買った株価は、その日1日の中でも高値圏だったという経験があります。
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